そのひとりが宿で、ろばに飼葉をやるため袋をあけて見ると、袋の口に自分の銀があった。
さてモーセが途中で宿っている時、主は彼に会って彼を殺そうとされた。
近寄ってきてその傷にオリブ油とぶどう酒とを注いでほうたいをしてやり、自分の家畜に乗せ、宿屋に連れて行って介抱した。
初子を産み、布にくるんで、飼葉おけの中に寝かせた。客間には彼らのいる余地がなかったからである。
そこで彼らは、めいめい急いで袋を地におろし、ひとりひとりその袋を開いた。
また彼に言った、「わたしどもには、わらも、飼葉もたくさんあります。また泊まる場所もあります」。
彼らは穀物をろばに負わせてそこを去った。
彼らが袋のものを出して見ると、めいめいの金包みが袋の中にあったので、彼らも父も金包みを見て恐れた。
ところがこの人々はヨセフの家へ連れて行かれたので恐れて言った、「初めの時に袋に返してあったあの銀のゆえに、われわれを引き入れたのです。そしてわれわれを襲い、攻め、捕えて奴隷とし、われわれのろばをも奪うのです」。